せめて3日に1回良いことあれば。

四十を越えても惑うことが多い名ばかり下層管理職の日常。幕張在住。お酒と野球とサッカーが精神安定剤。

ホームランではない価値

ロッテの岡田選手が引退。とうとうホームラン打てなかったけどいい選手だったなぁ。

チームで仕事をする時、全員がホームランバッターである必要はない。
そもそもホームランの数のみで決まるような単純な世界なら仕事でもスポーツでも身体能力の優れたやつが一人いればよい。

仕事が複雑で、作業分担が必要な時、岡田選手のような生き方が可能になる。
監督から見てもある意味、期待するところが明確で、それ故、返ってくるパフォーマンスも計算できて使いやすい選手だっただろうなぁ。
期待されている役割をしっかり認識し、淡々とこなす、それを続けるのも大きな価値提供。

岡田選手の守備はお金払って見る価値が十分にあった。

あの巨人戦での1試合3つのダイビングキャッチ、中日との日本シリーズで放った、バットを短く持って外野の頭を抜いた決勝スリーベース、本当にありがとう。

名実況、「残念、そこは岡田だ!」を胸に。

実力以上に見せるということ

カネボウを書いた「巨額粉飾」、東芝を書いた「東芝の悲劇」を立て続けに読んだ。
どちらも昭和の高度成長を支えた名門企業でありながら、経営者が実態が伴わない見せかけの実力を決算数値に求め、やがて不正が発覚。
経営者になったことがないので株主や社内のライバルからのプレッシャーがどんなものなのか想像がつかないが、なぜそこに踏み込んでしまうのか、人間の弱さを垣間見ることはできた。
巨大で歴史ある企業であるからこそのプライドがそうさせるのかもしれないが結局、この二つのブランドは地に落ちたわけで、中長期的に見たら何をなすべきか、明確だったはず。
自分が勤務している会社の経営者がこうでないことを祈るしかない。

時に自分を大きく見せて勝負しなくてはいけないこともあるだろうが、モラルとか美的意識は無くさず持っていたい。

巨額粉飾 (新潮文庫)

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東芝の悲劇 (幻冬舎文庫)

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